『天気の子』
観てきましたので感想をば。
簡潔に言えば★★★☆☆という感じ。
何が良くないかというと、現実の要素を取り入れ過ぎたこと。
その現実要素が広く知られ過ぎていたこと。
Yahoo!知恵袋、Googleマップ、マクドナルド、etc.
初っ端から「まんまあれじゃん!」のオンパレード。
現実に引き戻されまくる。
佐倉綾音を あやね として、花澤香菜を かな として登場させたり、『君の名は。』のメインキャラをゴリゴリに登場させたり。
現実に引き戻されまくる。
一緒に観に行った友達と顔見合わせて笑いましたわ。
現実に引き戻されまくる。
今までの作品だって現実のものをまんま背景として登場させたりしていたけれど、ここまで露骨じゃなかったし、大衆に知られているほどの知名度はないものだった。
新海的美術で「わーきれー」と脳死してもすぐ引き戻される。
アニメの良さのひとつって非現実が描かれていることだと思うんですよ。
オーニソプターが空飛んで、魔法使って、新宿御苑で酒飲んでる素敵なお姉さんがいて……。
サカナがいて、晴れ女がいて、銃持った少年がいても、ちょいちょい引き戻されてたら覚める。醒める。冷める、冴える。
終盤は「ああ、この映画って盛大な前フリ付いたRADWIMPSのMVだったんだ」って思ってた。
この感想に「きみのそーつぉーとーりだよ」って言ってもらえれば星5つでいいやもう。
ちょっと期待してたんだけどな。
雨でしょ?東京でしょ?花澤香菜でしょ?「これはもう言の葉の庭だな」って。
いや別にそうでなくてもいいからもっと良いものであってほしかった。
ストーリーはどうでもいいです。
ぶっ飛んでぶっ飛んだらぶっ飛んで、ぶっ飛んだ。そういう話なのでどうでもいいです。星3。惹かれるキャラがいるわけでもないし、酷すぎるわけでもないし、星3。
涙腺ガバガバの僕ですが、冷めきっていたので泣きませんでした。
でも、友人は「僕と、近くにいたうるさい女性がいなければ泣いてた」と言っていたので泣こうと思えば泣けると思います。
ぜひ泣いて「なんで泣いたんだろ」と振り返ってみてください。
素敵な理由が見つかったら教えてください。
冷めた僕には自分勝手に尽きる主人公、ヒロインの行動によって生じた現実と、代わりに彼らが手に入れたものの大きさの違いのせいで「は?」という状態で面白くないので。泣かせてください。
今思うと『プライベートライアン』のライアンみたいだな。「お前のためにどれだけの犠牲が!」的なセリフが似合う。
本当のところは星2ちょいぐらいだけど、クレジットにコロリド新井班ってあったのがちょっと面白かったので星3で。
新井班ってつまり新井陽次郎班でしょ?
『台風のノルダ』の。
天気がどうのとか、雨がどうのとかそんなことを言ってる作品に『台風のノルダ』ってちょっと良いじゃん。